離職防止のツールにはどのようなものがあるか?
このページでは、社員の離職を未然に防ぐ離職防止ツールについて紹介しています。どのような目的で導入するのか、また導入によるメリット・デメリット、選定にあたって押さえておきたいポイントについてまとめています。
離職防止ツールとは?
「離職防止ツール」は、その名前の通り企業で働く従業員の離職防止を目的としたツールです。具体的には、従業員に対してアンケートやエンゲージメントサーベイを行うためのツールが主流となっています。「エンゲージメントサーベイ」とは、従業員の視点から見た会社との繋がりの強さを確認するための調査。従業員が会社にとってどれだけポジティブな感情を持って仕事に取り組んでいるかがわかるとされています。
このような離職防止ツールの活用によって従業員のモチベーション向上につなげることで、離職を未然に防せぐこともできるでしょう。
離職防止ツールを導入するメリット
前述の通り、離職防止ツールを導入して活用することで、従業員の離職を未然に防げるのが大きなメリットといえます。そのほかにも、業務に対する生産性を向上させる、業務の効率化などさまざまな面における効果が期待できるとされています。
この離職防止ツールによって、それぞれの従業員が今どのような状態にあるのかといった点について細かくチェックすることが可能になりますので、何らかの悩みを抱えていたとしても早期の解決に繋げられる点もメリットといえます。
また、ひとりの従業員が離職した場合に、他の従業員へ影響する可能性もゼロではありません。ツールの活用によって離職を防止できると、他の従業員のエンゲージメントが下がることを防止できるといった面もあります。
離職防止ツールを導入するデメリット
離職防止ツールを導入する際には、メリットに加えてデメリットまで把握しておく必要があるといえます。
ひとつめのデメリットとして挙げられるのが、費用がかかるということ。どのようなツールを利用するかによって費用は異なってきますが、いずれにしろ費用負担は発生します。
さらに、ツールの効果を実感するまでに時間がかかるという点もデメリットとして挙げられますし、離職防止ツールによって離職を思いとどまった社員がいるかどうかの判断を明確にするのが難しい、という点もあります。
以上のことから、自社にとって離職防止ツールの必要性や、現在抱えている課題にどう役立てられるのかといった点についてよく検討し、導入する場合には長い目で運用を行うという点がポイントとなってきます。
離職防止ツールを導入する目的は?
離職防止ツールを導入する目的はいくつか考えられます。どのような目的で活用できるのかを知った上で、自社のニーズに合っているかどうかを確認してみてください。
従業員の内面を可視化
離職防止ツールを導入することによって、社員の内面を可視化するという目的があります。ツールでは、定期的に社内でアンケート調査などを行います。この時の質問例としては、「適切な評価を受けていると感じるか」「現在所属している部署に満足しているか」といった内容が挙げられますが、このアンケートによって従業員の仕事に対するモチベーションや悩み、心身の状態などが把握できます。
データの収集
離職防止ツールの活用によって従業員のデータを収集できます。アンケートなどで得られたデータを蓄積し、分析をすることによって、離職傾向が見られるのはどのような社員か、という点がわかるためです。 離職を考えている社員にどのような変化が起こってくるのかを把握できれば、社内の環境改善にも活かせますし、ひいては従業員満足度の向上も目指せるでしょう。
フォローアップのため
さらに、ツールの活用によって従業員一人ひとりのフォローにつなげられます。
近年ではリモートワークを導入している企業も多く、対面で接する機会が少なくなったことで、部下の内面を把握するのが難しくなったと感じる人も多いといわれています。そんな時にツールを利用して抱えている悩みなどを把握できれば、解決に導く方法も得られるはずです。
また、人事担当者にとっても社員が離職を考える予兆に気づくことができ、個別の面談を設定するといったこともできるようになります。
離職防止ツール選定のポイント
離職防止ツールの導入の際には、さまざまな種類の中から選択することになります。ここでは、どのような点に注目して離職防止ツールを選定するのがおすすめなのか、という点について紹介します。
使いやすいデザインと機能
離職防止ツールを選ぶ際には、まず使いやすさがポイントとなってきます。ツールは定期的に使用することが考えられるため、従業員にとって使いやすいシンプルな仕様になっているかという点が大切。パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットでも利用できると良いでしょう。いずれにしても、そのツールを何度も利用する社員の立場から見て、使いやすいものを選択することが必要です。
サービス・フォローが手厚い
さらに、ツール導入後のサービスやフォローが手厚いかどうかも確認しておきたいポイントです。ツールの使い方や、利用するにあたってどんな質問を設定するかなど、初めて使う場合には特に相談するところが欲しくなります。
そのような時に、迅速にフォローをしてくれる体制が整っているかなど、サポートが充実しているかどうかという点もしっかりとチェックしておきましょう。
費用から考える
離職防止ツールの導入には費用が発生しますが、その費用はツールの種類やプランによって変わります。そのため、費用面から考えることも必要です。主に初期費用と月額利用料が発生しますが、オプション機能を用意している場合もありますので、自社に必要な機能と価格のバランスを考えながら選定するのがおすすめです。
ツールによってはお試し期間を設けているものもありますので、使い勝手を確認してから本格導入するのもひとつの方法といえるでしょう。
離職防止コンサルの利用の検討もおすすめ
離職防止ツールの概要や導入のメリット・デメリットについて紹介してきました。
多くの企業では、このようなツールを導入して従業員の離職防止を図っています。しかし、実際の状況としてツールを活用するだけでは厳しい面があることも否定できません。もしツールを活用しても社内の状況に変化が見られない、という場合には、総合的な対応を行ってくれる離職防止コンサルを利用してみるのもひとつの手です。ぜひ、導入を検討してみてはいかがでしょうか。