優秀な営業マンが辞める前にみせる兆候とは?
優秀な営業マンほど、辞めていくという悩みを抱えている企業は少なくありません。営業職は、一人でも人材を失えば、企業にとって痛手となるもの。とくに優秀な営業マンが辞めてしまえば、売上に直接、影響が出たり、退職の連鎖を引き起こすリスクなどもあります。
こういった事態を防ぐには、普段から離職のサインを見逃さないことが大切です。実は、離職を考えている優秀な営業マン達は、辞める前にこんな兆候を見せているのです。ここでは、優秀な営業マンが辞める前にみせる兆候離職の原因、離職が引き起こすリスク、対策方法についてお伝えしています。
放っておくと離職に繋がる、5つの辞める兆候
辞める兆候1:改善案や不満を言わなくなる
すでに離職を決めている場合、会社への要望は伝えなくなるものです。普段は、改善案や不満をいろいろと伝えてくる営業マンが、急に何も言わなくなったら、離職を考えているのかもしれません。一見、不満はネガティブなようでも、その裏には「会社に居続けたいから、こうあって欲しい」という思いが潜んでいます。不満がなくなったんだ、とは安易に捉えず、営業マンの真意を探りましょう。
辞める兆候2:新しい仕事に興味を示さない
ヘッドハンティングなど、とくに会社に不満がなくて辞める場合、優秀な社員であれば、あからさまな態度はあまり見せないものです。そんな中で、普段は、バリバリと進んで仕事を取ってくる営業マンが、新しい案件に興味を示さなくなったら、要注意です。会社に迷惑をかけないよう、行動しつつも、次に行く準備をしている可能性があります。
辞める兆候3:ルーティンの変化
早めに出勤をしてメールをチェックしたり、デスクでランチを取ったり、誰もが、日々の業務の中で何かしらのルーティンを持っています。これらの行動に変化が出たら、本人の中で"何かしらの意識"が変わったサインです。とくに急な外出や半休が増えた場合、他社の面接に行っている可能性もあるので、注意深く見守るようにしましょう。
辞める兆候4:プライベートの変化
結婚や出産、介護、病気、離婚など、プライベートの変化も、退職のきっかけになります。お祝い事なら良いですが、本人が触れられたくない話題の場合は、何かサポートできることはないか、さりげなく聞いてみると良いでしょう。困っていれば、リモートワークの提案、勤務条件の変更、カウンセリングなどを先に提案しましょう。
辞める兆候5:顧客の変化
既存の顧客の売上が減りはじめたり、取引条件の見直しを提案された場合も、注意が必要です。中には、顧客の引き抜きをしようとする営業マンもいるので、怪しい動きがあれば、突っ込んで話しを聞きましょう。
なぜ?優秀な営業マンが辞める理由
優秀な営業マンほど、能力が高いため、引き抜き、転職、起業、フリーランスなど、選択肢は豊富にあります。普段から利益を重視する営業マンなら、今より高待遇な会社からオファーがあれば、転職するのは、当然のことと言えるかもしれません。
その他に、優秀な営業マンが辞めるのには、下記の原因が挙げられます。
- デキる人に「タスクが集中」してしまう
- 業務過多により「ワークライフバランス」が崩れる
- 成果に対して「評価」が見合ってない
- これ以上「成長」できる機会がない
- 会社の「将来性」これからの「方針」が見えない
これらの原因は、企業側に問題があるケースとも考えられます。普段からこまめに面談や、アンケート調査を行い、満足して働けているか、まずは現状を把握しましょう。心身ともに健康で働ける環境を用意し、小さな不満を増やさないようにすることが、離職防止につながります。
優秀な人材の離職が引き起こす3つのリスク
生産性の低下、経営悪化を招く
企業にとって、人は重要な資源です。優秀な人が定着して活躍しなければ、企業は長期的な成長曲線を描けなくなります。生産性を上げることもできないため、優秀な営業マンを流出し続けることは、経営悪化を招くリスクもあります。
採用・育成コストが増す
少子化が進む日本では、社員1人の採用コストが、年々上がっています。求人広告の掲載費の相場は数十万円程度、人材紹介では採用者1人につき100万円近くかかることも…。人材を採用できたとしても、研修費の他に、教育に携わる社員の人件費など、余分な経費がかかります。そうして労力をかけた優秀な人材がすぐに辞めてしまうの繰り返しでは、採用・育成コストは山のように膨れ上がります。
優秀な人材は影響力が強いため、「退職者の連鎖」が起こる
優秀な営業マンは、部下からの信頼も厚いもの。頼れる上司が退職したことで、仕事のモチベーションが急激に下がったり、会社の将来に不安を抱く社員が出てくることも。優秀な人材は、他の社員への影響力も強いため、それによって社員が次々と辞めてしまう、退職連鎖を引き起こすリスクがあります。
まとめ:「採用活動」よりも「人材流失の対策」を優先するべき
人材の流出を防ぐには、優秀な営業マンは、常に今より好待遇な仕事を求めて、離職を考える可能性があることを認識しておきましょう。その上で、労働条件、評価制度、キャリアアップなど、企業の根本的なシステムから見直す必要があります。
離職防止対策には、時間がかかりますが、だからといって、人材流出の対策を怠ることは、企業にとって大きな損害を招く可能性があります。生産性を高めるためには、採用活動より、離職防止の対策を優先すべきでしょう。

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